Yuura Doh Diary

-藤田みずきの日記だよ…多分-

とある少女の青春が拗れた話

-序章-

吾輩は瑞希である。
名前は………だから瑞希である。

今日は吾輩の青い春がカムバックする話しをしよう。ふふふ。

知ってる人は知ってると思うが吾輩はロールプレイングゲームが好きである。
特に、ファイナルファンタジーVIIなるゲームが大好きである。
そう…良くも悪くもFFの転換期と言われ、なんかメッチャ人気あるんだよね~的なアレである。
だがFFの流れを追っていたわけではない吾輩にとって、そんなことは関係ない。

思えば中学の頃、突然父親が我が家にプレイステーションを持ち帰ったのである。
当時の藤田家ではゲーム機は親父のおもちゃ。
2階にテレビが映らないゲーム専用のブラウン管まであった。
「ご飯だからいい加減ゲームやめて降りて来て!!」
階下から呼ばれてしぶしぶコントローラーを手放す親父の姿をよく見たものである。子供かっ。

さて。
吾輩はロールプレイングゲームなるものに興味があった。
お金を貯めて、武器を揃えて、道具を買って…その「お買い物」に惹かれたのである。
モンスターなんか二の次だ。

ところが吾輩は致命的にゲーム音痴だった。
マリオ◯ールドは最初のBダッシュでドボン、マリオ◯ートはコースアウトしてひたすらバナナで滑る。
ぶっちゃけ苦手であった。

う~ん…う~ん(悩)

しかし誘惑に勝てなかった吾輩は、親父の留守を狙ってこっそり、とあるゲームディスクを起動した…

「動いた!!!」
(当たり前である。)

まだまだ2D主流のゲーム界において、ポリゴンが動く姿は新しかったが、そんなことも関係ない。
上を押せば上に歩く、右を押せば以下同文。
訳もわからずガチャガチャと、こっちが操られていた赤い配管工屋とは大違いだ。
コントローラーの指図通りにモニタのキャラクターが滑らかに歩き回っているのは単純に面白い。

親父はすぐに気づいたようだが、家の中に仲間が出来て嬉しかったのか、何も言わなかった。
だが、ゲームについて親父と語り合った記憶は無い。解せぬ。

…とまぁ、実はRPG初体験は全然別のフルポリゴンゲームだったのだが。
吾輩はRPGなるものが大好きになった。
して、そんな我が家にも、発売後しばらく経ったFFVIIが、やはり突然やってきた。


-第一章 青い春の引力-

吾輩はFFVIIに夢中になった。
分かりやすさと自由度を兼ねそなえたマテリアシステム。
拝んだこともない額の貯金。
遊んでも遊んでもなかなか来ないエンディング。
そして、絶対友達に欲しくないタイプの主人公。

絶対友達に欲しくないタイプの主人公。

ここまで長かったがこれが吾輩の「青い春」である。
この主人公。名前はクラウドという。
なんというか、凄いんだか凄くないんだかワカラナイ、実にふわふわした生き物である。
RPGの主人公なだけあって、基本的な身体スペックは高い。
ぶっちゃけ強い。でも根暗。キャラデザは結構好み。何故か女装で高評価。
そして「今日僕は、勇者になった!」的なゲームとは違ってキャラ設定が変な意味で濃かった。

この辺は後々のコンピレーション作品で徐々に裏打ちされてく訳だが、まず基本的に「可哀想で気の毒な人」だった。
記憶がないって何だよ、コピーって…なんで廃人になって戦線離脱っ!?
お前はいったい誰なんだ!! 君、今までどうやって生きてきたの!?

それまで「RPGとは主人公に感情移入しながら冒険が出来るゲームだ」と思っていた吾輩は、結構戸惑った。
クラウドには「これまで」がない。田舎でのんびり暮らしていた訳でも、普通に学生してた訳でもない。
彼自身の「運命を変えた日」はオープニングの遥か前に過ぎ去ってしまっていたのだ。
冒険が始まる段階で、主人公に置いてきぼりを食らうとか斬新だろ。
出会いがこれでは、もう一蓮托生と共に冒険を進める気にもなれない。
そうだ、吾輩はこの冒険の傍観者になろう…と考えたのが不味かったのか。

すっかりクラウドのストーカーをしている気分になってしまったのだ。
これがなかなか刺激的である(え)

そんなこんなで、単純だが鬼畜なやり込みシステムも相まって、吾輩はFFVIIを遊び続けた。
実に社会人になってまで、暇があればクラウドをストーキングし続けた。
そう、例の映像作品が発表されるまで飽きもせずに。

例の映像作品………アドベントチルドレンの発売である。

本編の数年後を描くこの作品。まず何に驚いたって、そりゃビジュアルの飛躍的な進化だ。
FFXが既に美麗CG化していたから当然期待はしていたが、クラウドに関して言えば、誰だお前レベルのストライク美人に進化していた。
しかし一目でクラウドだとわかるものだから、スクエニCGやっぱすげーなと心底感動したものである。
あれだけ繊細なのに、「人間をCGで描いた」のではなく「2次元のキャラをCGで描いた」と思えるのが凄い。
この不気味の谷に擦りもしないキャラCG技術は、いま現在までもスクエニが群を抜いていると思う。
四六時中眺めていても、リアルすぎて不気味どころか、“美しいものを見ている”と、こちらが有難くなってくる。もはや観賞用。
(吾輩が訓練されたスクエニ信者かもしれない疑惑はこの際どこかに置いておいて欲しい)

とにかくFFVIIACの発売でビジュアルが躍進し、更に吾輩が大大大好きな声優さんが声を担当されて、株がだだ上がりのクラウドだったが。
こいつ最終決戦後に頭打ったのか!?と心配するほど根暗に磨きがかかっていた。またもやスタートから置いてきぼり。
もちろん本編でその理由もしっかり描かれた訳だが、クラウドストーカーたる吾輩を前のめりにさせるには充分すぎる効果があった。

そしてACコンプリートBlu-rey、クライシス コア、もろもろもろ…

最近だとFFXIIIの3部構成も記憶に新しいが、それにしてもコンピレーション作品が多いのがVIIである。
本編の前も後もどうとでも描ける作品の土台を作った初期スタッフは、滅茶苦茶良い仕事をされたんだと、ファンとしては感謝の念が絶えない。

その度に、吾輩が何百時間もストーキングしてきたクラウドが、新しい顔を見せてくるのがもう嬉しいのなんのその。
特にクライシス コアで描かれた少年期は、大人クラウドとの対比に一気にキャラの厚みを感じちゃってくぁwせdrftgyふじこlp


-第二章 青い春の正体-

しかしクラウドとは、ひたすら吾輩を心配させる生き物である。
気をひくのも大概にしろよと電凸したくなるレベルだ。
不器用だけど努力家で、でも暗くて、不安定この上ない。
隣りにいられた日には、こっちの胃に先に穴があくタイプのめんどくさいやつである。
あのクラウドとパーティー組んでいられるとか、ティファやユフィは尊敬に値する。
いや、あいつ絶対めんどくさいって(汗

でもほっとけない、目が離せない、吾輩が見守らなければ…
ビジュアル抜きにしても興味をそそる、愛すべき人なのだ。

だが恐らく、もしVIIの本編、そして作品群が最初から時系列順に並べられていたら、吾輩にとってのクラウドは、よくある「イケメン主人公」に過ぎなかったであろう。

まず途中段階を見せて、遡り、その先を見せる。要は時系列をバラバラにする。
映画や舞台の演出などでもよく使う手法だが、FFVII…ことクラウドに関する表現は、この手法に合致する部分が多い。
なんでこうなった?これからどうなる?と客は不安と期待を煽られる。
単純な話し、そもそもが人の好奇心を煽るような構成になっているのだ。

そして吾輩、実はこの構成にめっぽう弱い。第一の罠である。
気になるものは気になるから、続きが見たいとラストまで突っ走る。
ところが時系列がバラバラだから、今度は見落としが無かったかと、一巡してまた戻ってくるのである。ぐるぐる。
加えてRPG特有のやり込みシステムも、吾輩の単純作業大好き気質にピッタリで拍車をかけた。
まんまと罠にはまった吾輩は、延々と周回プレイを続け、膨大な時間を費やす羽目になる。
こんな経験は生まれて初めてだった。

こうしてVIIに夢中になった吾輩だったが、神様はそこで終わりにしておいてくれなかった。
多感な時期にVIIに、そしてクラウドにぶんぶん振り回された結果、こいつは吾輩にある現象を引き起こしてしまったのだ。

理想の男性像の確立である。

あ ま り に も 長い時間ストーキングしていたら、どうやらクラウドのことが好きになってしまっていたらしい。
質の悪いことに、彼の言動を肯定しなければ吾輩の求める“物語の真実”には辿り着かない。
相手を肯定し続けると、自然と気持ちが傾くものだろう。第二の罠である。
痘痕も笑窪、めんどくささにすらトキメキっ放しだ。
そもそも吾輩は、生粋の宝塚オタクであり、女子校の夢見る夢子であった。
後から思えば、年頃の男子とまっったく口をきいた事もない吾輩が、急に2次元に走ったとしても、何ら不思議はない。

匿してこれらの罠が重なった結果、クラウドは吾輩にとっての初めての男性になってしまったのである。
「初恋はクラウド」と真顔で言ってのけるのはこの為だ。
最初に刷り込まれた顔を親…違う、理想の男性と思い込んだのは言うまでもない。

とどのつまりが、吾輩とすこぶる相性が良かった作品の主人公が“たまたまクラウドだっただけのこと”なのである。
ん~こう言っちゃうとなんだかなぁ…

ではもしクラウドの素質が「運命も拳で跳ね除ける熱血」や「頑張ればなんとかなるよ!的な能天気」だったら、吾輩が某テイルズのス○ンやFFXのテ○ーダにトキめいたのか?
…と言われると、そこは疑問である。
先にも書いたが吾輩は生粋の宝塚オタクである。
その中でも“悲劇の皇太子”だの“呪われた幽霊船の船長”だのがお気に入りだったのだから、そもそも「可哀想で気の毒な人」に興味をそそられる属性は持っていたのだろう。
そう考えると、成るべくして成った愛なのかもしれない。
だが何百時間にも及ぶストーキング行為がもたらした影響は大きい。
すっかりクラウド=理想の男性だと思い込んだリアル中二脳は「色素も幸も薄~い“クラウドっぽい”男子」を求め続けたのである。
いや、そりゃ居ねーよ(笑)

まぁ結局のところは、こんな人3次元に居ない訳で、唯の「好きな2次元キャラのテンプレ」の一つに落ち着いて現在に至る。
でも気になる。なんかよくわかんないけど気になる。私、気になります!!……すっかり拗らせている。
しかも数年おきに、新展開を(企業作略的な意味で)見せてくるのだから堪らない。
ほら、初恋の人は忘れられないって言うし…
うまく踊らされてる気もするが、匿してクラウドは「世界で一番気になる男性」に収まり続けている。

もっと言ってしまえば排他的な世界感が好きなのも、クラウドを追っかけてVIIをプレイしすぎた所為かもしれない。
吾輩の人生の根底に刷り込まれているのがFFVIIという作品なのだ。


-第三章 青い春の帰還-

吾輩は瑞希である。
名前は………だから瑞希である。

えっと。
盛大に話しが逸れたが、青春カムバックの話しに戻ろうと思う。
ここまで書いたらおわかりだろう。

FFVII PS4でリメイク決定!!!!!!!
スクエニは遂に切り札を投入してきた(違)

リメイクということは現在開発中のFFXV並みかそれ以上のクオリティでかつてポリゴンで頑張っていたクラウドたちが飛んで走ってライフストリームに飛び込むんですよね!?

上に語ったように、吾輩はスクエニのCG技術は日本ゲーム界で最高峰だと思っている。
ビジュアルは何も心配要らない。
そして確実にフルボイスであろう。
今まで脳内再生でしか流れなかった本編のクラウドの声が、現実に耳から入ってくると思うだけで幸せである。

問題は慣れ親しんだストーリーをどこまで忠実に落とし込んでもらえるかだ。蜂蜜の館とか…な。
随所で話題にも上がるが、新キャラ投入や、某ヒロイン生存ルート、ほかもろもろなど余計なことはしてくれるなよ…とだけ心配している。
リアルタイム戦闘は最近でこそ慣れてきたが、個人的には当時のコマンドシステムとの上手い兼ね合いを期待している。
(あのグラフィックでコマンド入力待ちしてたら結構間抜けだもんな…)

どちらにしろ座して待つ以外の選択肢があるだろうか、いやない。

最高峰の技術でフルCG化されるクラウドの勇姿を拝むまでは、泥水啜ってでも生き抜いてみせる事を今ここに誓おう。


-終章-

ところで晩年。父親はすっかりゲーム機に触らなくなっていた。
吾輩がゲットしてくる後継機にも無関心で「ゲームなんか駄目だ!ゲームなんか…」といって憚らなかった。
「昔あれだけテレビの前から動かなかったのに何言ってるの…」と誰もが思った。

ちょっ、親父、なにがあったんだ!!

真相は墓の中まで持っていかれた。
だが、今、今日、もし親父に会えたら、吾輩はこう言いたい。

貴方がある日突然連れてきたチョコボ頭の所為で、
娘は拗らせてお嫁に行けません。




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